毎年1月7日には「七草粥」を食べる風習があります。
この時に食べる意味があるからこその風習ですが、正直美味しくないですよね。
「七草粥」が苦手な人は多いでしょう。
そこで、「七草」の代用食材と、代用したのでも食べる意味があるのかについて紹介します。
また、「七草粥」を美味しくする作り方もお伝えします。
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【七草粥】材料代用可能!こんな野菜で作りましょう
毎年1月7日に食べる「七草粥」。
まずは、「七草」について見ていきましょう。
《春の七草》
◆ せり
せり科の多年草。
ビタミンA・ビタミンB2・鉄分などが豊富。
「競り勝つ」という縁起よい意味がある。
◆ なずな
アブラナ科の越年(えつねん)草。
たんぱく質・ビタミンA・ビタミンB・カルシウムなどが豊富。
「撫でて穢(けが)れをはらう」の意味がある。
◆ ごぎょう
キク科の越年草。
昔の草餅に使われていた。
たんぱく質やミネラルを含んでいる。
◆ はこべら
ナデシコ科の越年草。
たんぱく質や鉄分が豊富。
◆ ほとけのざ
キク科の越年草。
食物繊維が豊富。
抗酸化物質も含有。
◆ すずな
カブの古い呼び方。
ビタミンC・カルシウム・カロテン・食物繊維が豊富。
七草粥には、若菜を使います。
◆ すずしろ
大根の古い呼び方。
消化を助ける成分やビタミンC・カロテンが豊富。
こちらも、七草粥には、若菜を使います。
※越年草・・・秋に発芽し、冬を越し、翌年の春に開花・結実する草本植物。
一般的な「七草粥」は、上記の7種類になります。
このうち、5種類は「草」です。
なので、どうしても青臭くい粥になってしまい、苦手な味になりがちです。
では、「七草粥」の代用に使える食材を紹介します。
実は、七草粥は、地域によって食材や料理が異なります。
岩手県や山形県などでは、すり潰した納豆や野菜などの味噌汁です。
青森県では、根菜や山菜などの汁物。
沖縄県では、高菜やネギなどの粥。
このような地域特異の「七草」に食べられる食材から選んでみるのも良いでしょう。
根菜やネギなどは取り入れやすいですよね。
「すずな」や「すずしろ」は、七草粥では若菜を使いますが、カブや大根を入れても良いですね。
ほかには、冬に美味しくなる小松菜も七草粥の食材としては使いやすいです。
青菜として水菜を使ってもいいでしょう。
冬に欠かせない野菜である白菜もいいですね。
栄養たっぷりのかぼちゃもおすすめです。
香りが苦手でなければ、春菊や三つ葉も代用として使えます。
「七草」の代用として使える食材をまとめます。
・高菜
・ネギ
・小松菜
・水菜
・白菜
・かぼちゃ
・春菊
・三つ葉
これらは、栄養価の高い野菜なので、しっかり代用食材として役目をはたしてくれます。
さらに、「七草」である大根・カブの実(正確には根や茎)と葉を入れると、立派な「七草粥」になります。
大根やカブの葉は、栄養の宝庫です。
青臭さも気にならないので、ぜひ使いましょう。
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【七草粥】材料代用でも食べる意味ある?
一般的な「七草粥」が苦手で他の野菜で作る場合、それでも食べる意味があるのかと疑問に思うかもしれませんね。
結論から申し上げますと、「意味あります!」です。
代用する食材にもよりますが、野菜たっぷりの粥を食べることは、「七草粥」を食べる意味に通じます。
では、「七草粥」を食べる意味を見ていきましょう。
毎年1月7日は、『人日(じんじつ)の節句』です。
別名が「七草の節句」です。
『人日』は、中国から伝わったものです。
「人を大切にする」という日として定められていました。
そして、この日には7種類の若菜を使った温かい汁物が食べられていました。
この『人日』は、江戸時代に節句として定められました。
そして、日本では、もともと1月7日に7種類の草で作った粥が食べられていました。
平安時代の頃は、7種類の雑穀を入れたものでした。
それが、鎌倉時代から青菜を入れるようになりました。
こうして、「七草粥」が食べられるようになりました。
また、春の訪れを感じることができる若芽を摘んで粥に入れて食べるという風習もありました。
昔の日本では、「七草粥」は、長寿と無病息災を願って食べられていました。
このような『人日(じんじつ)』と日本からある風習が合わさって、現代の「七草粥」を食べる風習となったのです。
では、「なぜ「七草」を食べるのか?」ですが、昔は冬にビタミンが不足しがちでした。
それを補えるのが、「七草」に含まれる栄養だったのです。
とくに、青菜にはビタミンCが豊富なので、健康にもってこいの粥だったのです。
現代では、シンプルな粥で胃腸を休めるという意味で食べられることが一般的となっています。
クリスマス&年末年始は豪華な食事を食べることが多いですよね。
脂っこいものや消化しにくい食事は、胃の負担になってしまいます。
なので、胃に負担をあまりかけずに栄養を摂れる「七草粥」が疲れた胃にはちょうど良いのです。
「七草」が苦手でも、この時期の野菜は栄養価が高いものが多いです。
また、大根などに含まれる消化酵素は、消化を助けてくれます。
そして、整腸作用が優れているので、胃が疲れている時期には積極的に摂りたいですね。
【七草粥】材料代用で美味しくする方法
「七草粥」の一般的な「七草」を使わずに作ったお粥は、青臭さが少なく食べやすいでしょう。
ですが、ちょっとしたひと手間でさらに美味しくいただくことができます。
まず、小松菜などの青菜は軽く下茹でしておくことです。
小松菜は、アクが少なく、そのままでも使えます。
大根やカブの葉も同じですね。
ですが、軽く下茹でしておくことで、さらに美味しく食べやすくなります。
そして、お粥を出汁で作り、卵でとじると、絶品のお粥になります。
美味しくて、いくらでも食べれるでしょう。
ただし、胃の負担にならないよう、適量で抑えておきましょう。
さいごに
「七草粥」を食べる風習は、日本古来からあります。
昔は、ビタミンなどが不足しがちな冬に栄養を摂り、長寿と無業息災を願って食べられていました。
現代は、お正月までの豪華な食事で疲れた胃を労わるために食べられています。
「七草」が苦手なら、他の食材で代用可能です。
栄養価の高い野菜を使って作ったお粥で胃を労わりましょう。
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