将棋の公式戦で「入玉宣言法」が適用され勝敗が決まる対局がありました。
「入玉宣言法」って聞きなれませんよね。
そこで、「入玉宣言法」を分かりやすく紹介していきます。
そして、2022年7月にこの「入玉宣言法」での勝敗についてお伝えしていきます。
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将棋・入玉宣言法とは?分かりやすく解説
将棋での「入玉宣言法」は、2013年10月1日から導入されたルールです。
「入玉宣言法」は、「にゅうぎょく せんげんほう」と読みます。
「入玉宣言法」は、将棋の勝敗を決めるルールのひとつです。
「入玉宣言法」では、なかなか決着がつかない対局において、勝っている側が勝敗を決めることができます。
プロの公式戦では、「24点法」が採用されます。
決着の付け方は、
(1) 勝っている側(手番の対局者)が宣言します。
(2) ここで対局は終了。
(3) 宣言した側が既定の条件を全て満たしているか確認。
(4) 条件を全て満たしていれば、宣言した側の「勝ち」が決定。
(5) 条件を満たしていなければ、宣言した側の「負け」となる。
「入玉宣言法」の「24点法」について見ていきましょう。
「宣言側」の条件は、次の通りです。
・王手がかかっていない
・「玉」が敵陣の3段目以内に入っている
・「玉」以外の駒が、敵陣3段目以内に10枚以上存在する
・持ち駒と敵陣3段目以内の駒の点数(※)が、24点以上である。
(※)敵陣3段目以内の駒の点数
大駒(飛・角):5点、小駒:1点、玉0点
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宣言した側が「31点以上」であれば、勝利が決まります。
「24点以上30点以下」なら、持将棋(引き分け)となります。
「入玉宣言法」は、プロ公式戦では「24点法」が採用されていますが、アマチュア戦では「27点法」が採用されます。
「27点法」では、「持ち駒と敵陣3段目以内の駒の点数」の規定が異なります。
先手の場合28点以上、後手の場合は27点以上となっています。
将棋・入玉宣言法で史上初勝利したのは?
2022年7月18日の女流公式戦で、「入玉宣言法」での勝敗が決まりました。
『マイナビ女子オープン予選』で野原未蘭女流初段と、竹部さゆり女流四段との対局が行われました。
この対局で竹部女流四段が120手目に敵陣に到達し、その後野原女流初段が169手目で入玉し、ともに入玉する「相入玉」となりました。
この双方が入玉となった時点で、野原女流初段が宣言しました。
そして、条件を全て満たしていたので、野原女流初段勝利が決定しました。
条件を満たしていなければ、野原女流初段の負けとなります。
なので、慎重に宣言したとのことです。
「入玉宣言法」で公式戦の勝敗が決まったのは、史上初となりました。
さいごに
将棋の公式戦で、「入玉宣言法」による勝敗が決まりました。
史上初で勝利したのは、野原未蘭女流初段です。
「入玉宣言法」では、宣言した側が条件を全て満たしていないと「負け」になります。
なので、慎重に見極めたうえでの「宣言」だったようです。
「勝ち」が決まるまで、本当にドキドキだったでしょうね。
史上初での勝敗決定は、将棋に興味を持つきっかけにもなりますね。
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