夏から秋へと季節が変わる頃は、体調を崩しやすい時です。
風邪を引いて咳が長引いてしまうお子さんも少なくないでしょう。
旬の食材は、その時期の体調に役立つものが多いですが、秋が旬の食材にも、
秋の「咳」に効く果物があります。
今回は、この果物についてご紹介します。
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秋の肺には梨が効く!
最近は、9月になっても暑い日が続きますが、朝晩は涼しくなってきます。
この気温差を感じ始めるころから、空気が乾燥してきます。
この乾燥した空気が「肺」に影響を与えます。
「肺」は、「秋の臓」といわれており、乾燥に弱い器官です。
鼻やのどは、この「肺」に通じているので、咳などの症状につながりやすくなります。
お子さんに多い気管支喘息などの病気が、秋に悪化しやすいのも「乾燥した空気」で
「肺が弱る」ことによります。
この「肺」の乾燥を防いでくれるのが、秋の味覚である「梨」です。
「梨」には、「肺」を潤し、咳や喘息を緩和する効果があります。
中国では、昔からのどの治療に用いられてきました。
また、「肺」は、皮膚との関連も深いので、アレルギー性皮膚炎にも効果があるとされています。
痰がからむ咳が出る場合は、ハチミツと一緒に「梨」を摂ると効果的です。
ただし、「梨」は、体を冷やす作用が強いので、食べ過ぎには注意が必要です。
ハチミツに加えて「しょうが」をプラスすると、この体を冷やす作用を和らげることができます。
コンポートのようにすると、3つの食材を美味しく摂れるでしょう。
秋の咳に効く梨の栄養について
「梨」は「肺」に良いということが分かりました。
では、「梨」には、どのような栄養成分が含まれているのでしょうか?
★『ソルビート』
糖アルコールで、咳止めや解熱作用があります。
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★『アスパラギン酸』
アミノ酸の一種で、疲労回復に役立ちます。
★『プロテアーゼ』
たんぱく質を分解する消化酵素です。
食後に摂ると、消化を助けてくれます。
★『カリウム』
体内の塩分を排出する働きがあります。
また、汗と一緒に流失しがちなので、「梨」を摂ることで、水分も一緒に補えます。
秋といっても、残暑が厳しい日もあります。
「梨」は、「咳」の他にも、「夏バテ」や「熱中症」にも効果がある果物なのです。
秋の梨にはどんな種類があるの?
「梨」にも、いろいろな種類があります。
大きく分けると、「和梨」、「中国梨」、「洋ナシ」となります。
「中国梨」は、あまり流通していません。「洋ナシ」は、「ラフランス」が有名です。
今回は、「和梨」の中でもよく見かける「幸水梨」と「二十世紀梨」の特色をご紹介します。
★「幸水梨」
・赤梨の代表格で、多く生産されています。
・出回る時期は、7月初旬から9月です。
・果肉は軟らかく、果汁が多くてみずみずしいです。
・甘味は強いです。
★「二十世紀梨」
・青梨の代表格で、鳥取県が産地として有名です。
・果汁が多く、梨の中で最もみずみずしい品種です。
・上品な甘さがあります。
・”サンセーキ梨”は、「二十世紀梨」に袋をかけずに育てて、糖度の高い甘い梨にしたものです。
つづいて、美味しい梨の選び方をご紹介します。
●やや扁平気味のかたちで、どっしりとしたものを選びましょう。
●二十世紀梨は、鮮やかな緑色のものは、しゃきしゃきとした食感が楽しめます。
黄色みを帯びて、緑色に黄色が混じったまだらな状態が、甘みの強い最も美味しいときです。
幸水の場合は、薄茶色よりも少し赤みがかった色のものが食べ頃です。
●ずっしりと重みを感じるものを選びましょう。
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さいごに
「梨」は、その80%以上が水分なので、栄養が無さそうですが、そのたっぷりの水分が
「肺」を潤してくれます。
そして、ちゃんと栄養もあることが分かりました。
「梨」を上手に取り入れて、苦しい咳やのどの痛みの予防&緩和にお役立てください。
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