「台風○号が発生」というニュースを耳にすると、その後の進路が気になりますよね。
台風接近によって、通学や通勤などに大きな影響が出るだけでなく、接近前の備えを
どうするかも悩むところです。
これらの台風は、日本では「台風○号」という呼ばれ方が一般的ですが、台風それぞれ
には名前が付けられているのをご存知でしょうか?
今回は、台風に名前を付ける理由と、付け方についてご紹介します。
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台風に名前が付けられるのはなぜ?
台風は、「迷走台風」とか「長寿台風」とか、さまざまな表現がされます。
2017年の台風5号は、まさに「迷走台風」であり、「長寿台風」です。
しかし、この台風5号にも、『ノルー』という名前がちゃんと付けられています。
日本では、「台風○号」で十分に通じるのに、なぜ、名前が付けられているのでしょうか?
日本は、アジアや太平洋の14か国等で構成されている「台風委員会」に加盟しています。
「台風委員会」っていうのがあったんだ~とまず驚いてしまいますが、各国の政府間組織
となっており、台風防災について連携を図っています。
そして、この「台風委員会」で、2000年(平成12)より東アジア地域の太平洋で発生
した台風には名前を付けることになりました。
台風に名前を付ける理由や目的としては、
の連帯強化・相互理解を推進する
● なじみやすい名前を付けることで、アジア各国の国民が台風への関心を持ち、防災意識を
高める
● 複数発生した際の台風情報の混同を避ける
とされています。
台風にも世界に通用する名前を付け、アジアの存在を示し、理解を深めてもらいたいといった
ところでしょうか。
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台風の名前の付け方は?
2017年の台風5号の名前は『ノルー』で、「のろ鹿」という意味です。
日本での「台風○号」は、その年に発生した順番に番号が決まっていますが、この『ノルー』などの
名前はどのように付けられているのでしょうか?
「台風員会」では、14か国それぞれが10個ずつ台風の名前を決め、それをリスト化しています。
ということは、全部で140個の名前があり、それを順番に使っているということになります。
台風に名前が付けられるようになった2000年の台風第1号は、『ダムレイ』と名付けられました。
これは、「象」という意味で、カンボジアが決めたものです。
これ以降、リストによって順番に名前が付けられ、141個めの台風には、最初に戻って『ダムレイ』
と付けられるのです。
この名前ですが、各国によって違い、「象」のように動物だったり、花の名前などだったりします。
ちなみに、日本が決めた名前は、『テンビン』『カジキ』『カンムリ』などです。
これは、「てんびん座」「カジキ座」「カンムリ座」といった意味で、星座の名前です。
この他の名前に興味がある方は、気象庁のホームページをご覧ください。
また、日本では、甚大な被害をもたらした台風には、これとは別に命名する制度があります。
「伊勢湾台風」などがこれにあたりますが、このような特別な名前は増えてほしくないですね。
さいごに
「台風○号」という呼び方のほうがなじみがありますが、台風の名前もグローバル化しているのですね。
アメリカのハリケーンには、「カトリーナ」などの人名が付けられていますが、たしかに、それぞれに
名前があるほうが、区別はしやすいということでしょう。
今後は、どの名前の台風が接近してくるのでしょうか。
いずれにしても、台風シーズンには、早めの備えで安全に過ごしましょう。
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