梅雨になる頃から学校ではプールの授業が始まります。
そして、プール熱などのさまざまな病気の心配も出てきます。
今回は、「目の病気」と「目のケア」についてご紹介します。
スポンサーリンク
学校でプールの授業が始まりました!
いよいよ学校でプールの授業が始まりましたね。
まだ肌寒い日もありますが、子どもたちの元気な歓声が聞こえてきます。
しかし、プールを介して流行する病気もあるので、親としては油断できません。
では、どんな病気があるのかをみていきましょう。
今回は、感染する「目」の病気をご紹介します。
★はやり目 [流行性角結膜炎] 潜伏期間:1~2週間
・アデノウイルスの感染によって起こる結膜炎です。
・結膜の充血、目やに、目の痛み
・結膜だけでなく、角膜にも炎症が広がり、濁りが出る場合もあります。
・感染力が大変強く、手指などの接触や飛沫を介して感染します。手洗いやうがいをしっかり行うほか、
身の回りの消毒もしましょう。
・発症から約1週間後が症状のピーク
★プール熱 [咽頭結膜熱] 潜伏期間:5~7日
・流行性角結膜炎とは違う型のアデノウイルスによって起こります。
・症状は、目の症状に加え、発熱と喉の症状を伴います。39~40℃の高熱が3日以上続きます。
・目の症状は、痛みやかゆみ、目やになど「はやり目」の症状に似ています。
角膜の濁りがでることはあまりありません。
・プールでうつることが多いのでこの名前がついています。
★[急性出血性結膜炎] 潜伏期間:1~1.5日
・エンテロウイルスという「手足口病」と同じウイルスの感染により起こる結膜炎
・「はやり目」の症状に加えて、結膜下出血を起こします。
結膜下出血を起こすと、白目に点状の出血が現れます。
その他、まぶたの裏に白いブツブツが出来たり、角膜が濁ったりする場合もあります。
・目の症状以外にも発熱や頭痛などの全身症状がみられることもあります。
・手指などの接触やタオルなどを介して感染します。
このような症状があれば、早めに眼科を受診してください。
学校のプール時にはゴーグルを!
学校のプールには、たくさんの塩素が使われています。
この塩素の使用は、大腸菌などの殺菌のためには必要です。
しかし、塩素は、「目」にとっては良くないものなのです。
塩素の濃度は、「0.4~1.0ppmの範囲」と国が基準を定めています。
この上限近くの濃度になると、角膜への刺激が強くなり、目が充血するなどの炎症を引き起こすことがあります。
スポンサーリンク
塩素や病気の感染から目を守るには、「ゴーグルの使用」が一番効果的です。
最近は、ゴーグルの使用を認めている学校が多いです。
使用できる場合は、出来るだけゴーグルをつけるようにするのが望ましいです。
お子さんがゴーグルを嫌がる場合は、ゴーグルのサイズが合っていないのかもしれません。
お子さんがゴーグルを使用してくれるように、サイズなどをチェックしてみるとよいかもしれません。
学校でプールの後の目洗いは?
ひと昔前は、プール後に水道水で目を洗うのが当たり前でしたが、今は、洗わない学校も多いようです。
これにも、塩素が関係しています。プールの塩素を洗い流したいのに、水道水の塩素でさらに悪影響を与えてしまいかねないのです。
水道水での洗眼は、その塩素によって、角膜や結膜の上皮細胞や杯細胞を傷つけてしまいます。
では、プールの後のケアはどうすれば良いのでしょうか?
前章の通り、プールで泳ぐときにはゴーグルを使用し、プールの後は、「目を洗わない」というのが良い方法になります。
「それでは、目に塩素が残ったままなのでは?」と心配になりますよね。
でも、大丈夫です!私たちの「目」には、自浄作用があります。涙腺から分泌される「涙」が、目を守ってくれています。
「涙」は、ゴミなどの汚れを洗い流してくれるだけでなく、『リゾチーム』という抗菌作用のある成分で目を清潔に保ってくれています。
また、油分や粘液成分で、目の表面の乾燥を防いでくれているのです。これらの成分には、特に、「角膜」の乾燥を防ぐ重要な働きがあります。
ですから、プール後は何もしなくて良いのですが、違和感を感じるなどの気になる症状があれば、涙の成分に近い目薬を使うと良いでしょう。
この場合、防腐剤や界面活性剤が入っていないものを使いましょう。
そして、気になる症状が改善されない場合は、眼科で診てもらうことをおすすめします。
スポンサーリンク
さいごに
「目」は、人間にとってとても大切な器官です。
お子さんがプールの授業を楽しめるように、「目」の病気への対処やケアにお役立てください。
これからの人生が長い「子どもの目」がいつまでも健康であるように、ケア出来ることはしていきたいですよね。
関連記事