寒い冬が終わると、待っているのは暖かいぽかぽかの春。
気温も湿度も日に日に上がり、冬に比べてお肌にとっては、良い季節になってきて
いるはずなんですが・・・
花粉症の方にとっては、全然良い季節じゃないですよね。
私にはありがたいことに花粉症の症状が今のところありません。
毎年今年こそ来ちゃうんじゃないの?と思いながら、ドキドキの春を過ごしております。
そんな私なんかだと、春はおしゃれしてお出かけしよう!なんて思うのですが、私の妹は
毎年そうもいかないみたいです。
私の妹は小学生のころから花粉症を持っていて、毎年とてもつらそうにしています。
目のかゆみや鼻づまり、鼻水などなど。
鼻をかみ過ぎて、鼻の下の皮膚が真っ赤になって、とても痛そう・・・。
こうなってしまう人、結構多いのではないでしょうか。
今回はそんな、花粉症による肌荒れ対策と、スキンケアの方法について見ていきましょう。
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花粉症の肌荒れへのスキンケアは?
そもそも、どうして花粉症で肌荒れ症状が出てしまうのでしょうか?
まず、花粉症とは、目や鼻の粘膜についた花粉に体が反応して起こってしまうアレルギー現象
の1つです。
別名「季節性アレルギー性鼻炎」とも呼ばれています。
スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となっていることから、花粉症と呼ばれるようになりま
した。
主な症状としては、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状がよく知られていますよね。
国内で行われた疫学調査という、ちょっと特殊な調査では、実に25%もの人が、花粉症だと
いう結果も報告されています。
これは結構な数値ですよね。
まだ花粉症ではない人も、他人ごとではありません。
さらに、ある研究データによると、花粉症を最も発症しやすいのは20代~30代なんだそう
ですよ。
さて、お肌をはじめとする人の体は、外部の異物が侵入しようとした場合、自分の体を守ろう
とします。
それらの異物を排除しようとする免疫機能があるのです。
その役割を担っている1つとして挙げられるのが、表皮にある「肥満細胞(マストセル)」
というもの。
花粉が体内に入ろうとすると、体内からそれを受け取る抗体が体内に放出されます。
抗体は、「肥満細胞」と結合し、『ヒスタミン』という物質が出ます。
この『ヒスタミン』が過剰に出ることで、私たちの体はアレルギー反応を起こます。
ちょっと難しいですが、これが花粉症の起こるメカニズム。
ここで出てきた『ヒスタミン』は、かゆみの原因ともなる物質です。
なので、目や鼻だけでなく、お肌に花粉が付着して、かゆみや赤みを引き起こしてしまうんです。
さらに、目や鼻を擦ったり、鼻のかみ過ぎでお肌にダメージを与え、肌荒れを起こしてしまい
ます。
これがどんどん悪化してしまうと、お肌のバリア機能が低下してしまいます。
これにより、お肌が水分を保持できなくなり、乾燥肌になってしまうのです。
恐ろしいですね。
このため、花粉症の人はお肌のスキンケアをいつもより念入りにする事が、とっても大切なん
です。
というのも、花粉症の時のスキンケア、結構間違っている人が多いんですよね。
間違ったスキンケアとしては、以下の通りです。
● マスクの付けっぱなし
花粉症対策にいいとされるマスク。
しかし、花粉を吸い込まないようにと、マスクを付けっぱなしにしておくのはNGです。
マスクに中が蒸れて、ニキビなどを悪化させてしまう原因になります。
室内では、マスクは外すようにしましょう。
● マスクが不衛生
マスクを毎回変えるのは手間だしもったいないと、数日間同じマスクを使い続けていませんか?
これでは、不衛生だし、お肌にもよくありません。
使い捨てではないタイプは、しっかり洗って完全に乾いてから使うようにしましょう。
使い捨てタイプのマイクは、毎日新しいものに取り替えるようにしてください。
● 鼻をかむときに力を入れすぎたり、鼻をかみ過ぎる
鼻をかむ時は、擦って拭き取ると、どんどんお肌が傷ついてしまいます。
拭きとる時は優しく押さえるようにして吸い取るようにしましょう。
また、使用するティッシュにも注目。
ちょっとお値段は張りますが、柔らかくてしっとりとしたティッシュを使うとお肌にも優しい
です。
● 沁みる(しみる)のに化粧水を付ける
お肌が乾燥していたり、花粉によってダメージを受けていると、普段お使いの化粧水などでも
沁みることがあります。
乾燥しているからといって、そのようなお肌に化粧水を付けるのは逆効果です。
沁みて痛いのを我慢して化粧水をつけていては、自分も辛いですが、お肌も辛いのです。
化粧水が沁みる時は、無理に化粧水をつけなくても大丈夫です。
赤ちゃんのお肌にも使えるワセリンなどで保湿だけするようにしましょう。
花粉症の肌荒れへの対策とポイントは?
では、ここでは花粉症による肌荒れについて知識を深めていきましょう。
まず、花粉が原因の肌荒れとは一体どんなものなんでしょうか。
花粉症による肌荒れは、「花粉症皮膚炎」と呼ばれます。
お肌が敏感になり、カサつきやかゆみ、湿疹や発赤などの症状が出ます。
また、皮膚が薄く、アレルギー反応が出やすい目の周りに、このような症状が出ることが多い
のも特徴です。
これがひどくなると、頬や口周りにも広がってくるのです。
上記以外でも、目や鼻の周りなどの肌の色が他の部分と違ったり、化粧品が染みるのも、
この花粉症による肌荒れの可能性大です。
また、マスクが擦れる部分が赤くなったり、粉吹きもその可能性があります。
まずは、こんな花粉による肌荒れになる前に、花粉対策をしましょう。
花粉症対策は、下記の通りです。
① 花粉の時期の外出には、マスクが必須!
花粉症の予防と対策に最も効果的なのは、鼻や口へのマスクです。
マスクをする事によって、吸い込む花粉の量は、1/6程度にまで減らすことが出来るんですよ。
また、花粉の中には、スギ花粉のように水につきやすいものもあるので、湿ったガーゼマスクを
付けるのも効果的です。
② 目元の対策はメガネを付ける
鼻や口もとだけでは、花粉対策は万全とは言えません。
目に入る花粉を防ぐためにも、花粉の時期にはメガネをつけましょう。
普段メガネを付けない人でも、この時期は付けた方が無難。
今はおしゃれな伊達メガネなんかも売っていますので、チャレンジしてみましょう。
さらに万全を期すのであれば、ゴーグルを使うというのも手です。
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最近では、花粉対策用におしゃれなゴーグルも発売されています。
さらに、いつもはコンタクトの方も、花粉の時期だけはメガネの方が安心です。
といいますのも、コンタクトと目の結膜の間に花粉が入ると、それが摩擦を起こし、目の炎症を
起こす可能性があるからです。
花粉の時期だけでも、メガネに変えると花粉をかなり抑えられますよ。
③ 洋服は化学繊維のものをチョイス
花粉の時期、衣類は外出中についた花粉を家に持ち帰ってしまう原因になってしまいます。
特に、ウールなどの衣類は花粉が付着しやすく、静電気も起きやすいので、とっても危険です。
本来は、お肌にあまり優しくないのですが、ここはポリエステルなどの化学繊維がよいです。
このような静電気が発生しにくい素材を使った洋服をチョイスしましょう。
④ 帽子で上から降ってくる花粉をガード
帽子をかぶることによって、上から降り注ぐ花粉をカットできます。
さらに髪の長い方は、つばの広い帽子をかぶったり、髪をまとめて置くのも手です。
続いては、お肌の花粉症対策についてです。
① いつもの化粧品控える
花粉症による肌荒れや花粉症皮膚炎のお肌の状態は、ダメージを受けやすい状態に
なっています。
これは、お肌のバリア機能が低下してしまっているためです。
今使っている化粧品が大丈夫ならいいのですが、それが沁みたり、ヒリヒリするので
あれば、使用を控えた方がいいですね。
② 保湿はしっかりと
花粉による肌荒れの時には、肌の内部までしっかりと保湿してくれて、さらにバリア機能の回復
を助けてくれるものがベスト。
保湿効果の高い保湿成分が配合された化粧品をチョイスするのがおすすめです。
「セラミド」や「プロテオグリカン」「ヒアルロン酸」「コラーゲン」などの保湿成分は、お肌
のバリア機能をサポートしてくれます。
今回特におすすめしたいのは、「セラミド」の入ったスキンケア化粧品です。
「セラミド」とは、水分を「はさみ込む」タイプの保湿成分。
保湿成分の中でも、その水分含有量は群を抜いています。
なかでも、「ヒト型セラミド」は、元々お肌に存在している「セラミド」と構造が殆ど一緒です。
なので、とても相性が良いのです。
化粧品売り場などに行くと、「セラミド」の後ろに、『2』とか『5』などの数字が書いてある
場合があります。
この数字が低ければ低いほど、純度の高い「セラミド」が入っている証拠です。
ですから、「セラミド」の『1』~『3』くらいまでを選ぶようにしましょう。
また、アルコールやパラベン、合成香料、合成着色料などは、お肌の刺激になるものですので、
避けた方がいいですね。
③ メイクのオンとオフの注意点
「ミネラル分しか入っていません」「お肌の刺激になるようなものは入っていません」などと
あっても、あくまでファンデーションは、多少なりともお肌の刺激になるリスクがあります。
花粉症の季節は、出来るだけメイクを控えた方がよいです。
ですが、仕事上どうしても避けらない場合は、出来るだけ早くメイクをオフするようにしましょう。
とはいえ、早く落とせるからとオイルクレンジングを使ったり、メイクをオフする力が強い
メイク落としを使うのは逆効果です。
さらに、拭き取りタイプのメイク落としは、その摩擦によってダメージを与えてしまうので、
控えるようにしましょう。
花粉症による肌荒れしたお肌は、上記に書いたように、かなり弱っています。
とてもお肌のバリア機能が低下した状態です。
こんな時に、刺激の強いスキンケア商品は使わないように気を付けましょう。
そして、洗顔は、いつも以上に優しく丁寧に行います。
洗顔フォームはしっかりと泡立て、お肌を擦らずに、泡を動かすような感じで洗いましょう。
洗顔の際のお水の温度は、30~35℃がベスト。
お風呂よりもちょっとぬるいかなというくらいが、1番お肌に刺激を与えにくいです。
さらに、お肌に必要な油分を落としにくいのに、毛穴を開かせてくれる最適な温度なんです。
また、花粉症による肌荒れがあるお肌には、ピーリングやスクラブ洗顔、酵素洗顔などは控えた
方が無難です。
④ 花粉症での化粧品の選び方
化粧品の中でも、特にお肌に密着する量が多いのが「ファンデーション」です。
「ファンデーション」をお使いになる場合は、お肌への負担が少ない「ルースパウダー」か、
「パウダーファンデーション」を選ぶようにしましょう。
実は、「リキッドファンデーション」には、界面活性剤や防腐剤などの添加物が多く配合されて
います。
なので、花粉による肌荒れを起こしているお肌には、さらに刺激を与えかねないのです。
さらに、「リキッドファンデーション」は、油分が多いので、花粉が顔に付着しやすくなり、
要注意です。
また、この時期は、日焼け止めの使用も注意したいところ。
ちょっとしたお出かけであれば、「パウダ―ファンデーション」が日焼け止めの役割も果たして
くれます。
⑤ 花粉による肌荒れ時のスキンケアのポイント
何度も繰り返しますが、花粉による肌荒れは、かなりお肌が弱っている状態です。
お肌に良いからと、必要以上のスキンケアは逆効果。
シンプルなスキンケアを行うようにしましょう。
ですが、そのまま放置してしまうと、お肌のバリア機能はどんどん弱まるばかりで、悪化の一途
をたどります。
上手にお肌の水分を保つようにしましょう。
そのためには、化粧品選びと使い方が大切となります。
お肌の水分が蒸発してしまうからと、それを防ぐために油分の多い保湿クリームや乳液などを使い
たくなります。
ですが、このようなアイテムは、顔に花粉を付きやすくしてしまうことがあります。
どうしても使いたい場合は、夜寝る時だけに使用すると良いでしょう。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
花粉症は、目や鼻のアレルギー反応以外にも、「お肌」にも影響が出てくる事が分かりましたね。
しかし、春に肌荒れが起きたとしても、それが花粉症なのか、はたまた他の病気なのかを見分け
ることは難しいですよね。
そんな時には、皮膚科やアレルギー専門クリニックなどで、アレルギー検査を受けてみることを
おすすめします。
原因が分かれば、正しい対処を早期に行え、結果として、症状を軽減させることも可能だからです。
花粉症による肌荒れの治療には、ステロイド外用薬やヒルロイド類似物質や、保湿剤が多く使われます。
お薬が出た場合は、医師の指示を守り、正しく使いましょう。
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そして、自分で出来る日頃のスキンケアで花粉対策をして、綺麗なお肌で春を過ごしましょう。
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